子ども用栄養補助食品の比較と選び方
目的に合った製品を選ぶには?
成分や安全に気を付けたい!
子ども用栄養補助食品の選び方・ポイント
好き嫌いや、ばっかり食べのような偏食。ほんの少し食べると、おなかいっぱいになってしまう少食。日によって食べたり食べなかったりするムラ食い…。バランス良く栄養を摂らせたいと思っても、幼児期の子どもの食事はなかなか思い通りにいきません。

そこで、近年注目されているのが、幼児や子ども向けの栄養補助食品。
でも、「子どもに与えて大丈夫?」「どれを選んだらいいのかわからない」という疑問や不安の声も聞こえてきます。日々栄養バランスに気を付けていても、「普段の食事だけではどうしても不安」というとき、どう栄養補助食品と付き合ったらいいのでしょう?
栄養補助食品を買う前に、製品ごとの成分の違いを比較して、安心して使える製品を見つけましましょう。
目次
● どんな成分が入っているの?(子ども用栄養補助食品の栄養成分比較)
・マルチビタミン
・マルチビタミン・ミネラル
・身長に特化した製品
・脳に特化した製品
● 栄養補助食品の選び方 4つのポイント
・ビタミン、ミネラル全体がバランスよく配合されていること
・国産であること
・原材料・含有量が確認できること
・子どもが無理なく続けられること
どんな成分が入っているの?
子ども用の栄養補助食品を大まかに分けると、特定の目的のために作られたものと、栄養不足をおこさないためのものがあります。それぞれ目的や入っている栄養の種類が違うので、特徴を知ったうえで、お子さんの状況に合ったタイプを選びましょう。

栄養不足をおこさないための製品
まず栄養不足をおこさないための製品として、マルチビタミンや、マルチビタミン・ミネラルがあります。ビタミンやミネラルは、必須栄養素。どれか一つでも足りないと、体の不調につながります。不調の出方は、肌のかさつきや痒み、口内炎、不安や疲れなど色々なものがあります。病院に行くほどではないけど、何となく不調があるときは、ビタミンやミネラルが足りているかな?と気を付けてあげましょう。

また、ビタミンやミネラルは成長にも欠かせない栄養素。家を建てるときの土台のようなものです。「身長を高く」とか「頭をよく」といった、いい家を建てるための栄養補助食品を摂る前に、食事やマルチビタミン・ミネラルで土台を整えることを意識しましょう。
マルチビタミン
マルチビタミンは、複数のビタミンを含んでいる製品です。国産の子ども用マルチサプリは、このタイプが多いようです。含まれているビタミンの種類や量は製品によって違うので、選ぶときにはそこをしっかり比較して選びましょう。
注意が必要なのは、ミネラルが含まれていないという点。マルチビタミンではミネラル不足は解消できません。

マルチビタミン・ミネラル
ビタミンとミネラルの両方をバランスよく補えるのがマルチビタミン・ミネラル(総合栄養)です。まだまだ国産の製品は少ないのですが、海外の子ども用栄養補助食品の主流はこのタイプです。栄養素全体を補うことで、栄養状態の底上げをしてくれます。

海外製のものは、日本では過剰摂取気味なヨウ素が含まれているので注意が必要です。日本食を食べているお子さんは、基本的にヨウ素が含まれていない国産のマルチビタミン・ミネラルがおすすめです(特に甲状腺機能が弱い子は、ヨウ素の入っていない国産製品を選びましょう)

特定の目的のための製品
身長に特化した製品

身長に特化した製品は、骨を作るときに必要なカルシウムやビタミンD、そして、成長を促すと考えられているアミノ酸などが含まれています。
カルシウムもビタミンDも不足しやすい栄養素ですが、基本的な食事がしっかりとれている子が利用するタイプの製品です。

脳に特化した製品

落ち着きや勉強をサポートする脳に特化した製品は、DHAやホスファチジルセリンなど「脳の健康に良い」とかんがえられている成分が含まれています。
このタイプは、ビタミン・ミネラルなどの必須栄養素は含まれていないものが多いので、基本的な食事がしっかり食べれている子や、ビタミン・ミネラルを他のサプリで補給したうえで利用するのがおすすめです。

目的に合った製品はどのタイプ?
比較してみると、製品のタイプによって入っている栄養の種類が違うことがわかります。製品を探し始める前に「こんなタイプの製品が欲しい」と探す対象をはっきりさせておくと、迷わず探すことができますよ。

偏食・小食などの栄養バランスを整えるなら、栄養素全体が含まれているマルチビタミン・ミネラル(総合栄養)がおすすめです。
栄養補助食品の選び方 4つのポイント
続いて、子ども用栄養補助食品を選ぶときに押さえておきたいポイントを確認!
1.ビタミン、ミネラル全体がバランスよく配合されていること
平均的な食事がとれている子であれば、特定の栄養素を補うタイプでも大丈夫です。ただ、平均的な食事よりも少なかったり偏っている場合は、不足しないようにサポートすることを優先しましょう。そのためには、栄養素全体がバランス良く補給できる製品を選ぶのがおすすめです。

2.国産であること
海外の子ども用マルチビタミン・ミネラルのほとんどは、ヨウ素が含まれているので注意が必要です。
ヨウ素は必要なミネラルですが、ヨウ素が多い海藻を食べる日本人は、既に過剰摂取気味。さらに過剰に摂らないように、ヨウ素が含まれていない国産の製品をおすすめします(特に甲状腺機能が弱い子は、ヨウ素の入っていない国産製品を選びましょう)。

3.原材料・含有量が確認できること
原材料や成分量が確認できないと、安全かどうかの判断ができません。
意外かもしれませんが、販売サイトに成分量や原材料がきちんと情報が書かれていない製品も多いのです。書かれていない場合は、問い合わせて確認することも大切。名前を見てもわからない原材料については、ネットなどで調べるか、直接メーカーに聞いても良いでしょう。

4.子どもが無理なく続けられること
どんなに栄養たっぷりの製品でも、、子どもが食べてくれないと栄養はとれません。
錠剤が飲み込めない子どもの場合、美味しく食べられるかどうかも大切なポイントです。ですから、多少の甘味料と香料の使用はしかたがないと言えます。とはいえ、毎日口にするもの。合成甘味料など安全性に不安があるものは避けて、安心して使える製品を選びましょう。


子ども用の栄養補助を安心して利用するためには、製品選びが大切です。「本当に必要?」「どんな栄養を?」「どんな製品を?」という部分をしっかり考えて、信頼できる製品を選びたいですね。
基本的な食事が十分とれていない子は、まずマルチビタミン・ミネラルを。基本的な栄養が摂れている状態で、機能(成長・脳)を期待する製品を加えるという使い分けを意識して選んでみてください。