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専門家インタビュー
食べない子にどう対応したらよいの?

食べてくれない我が子への接し方を教えてくれる…。
著書「食べない子が変わる魔法の言葉」がベストセラーとなっている山口さんに食べない子にどう接したらよいのか、お話を伺いました。

山口 健太 プロフィール
日本会食恐怖症克服支援協会 代表理事

自らが会食恐怖症(人と一緒に食事をとることができない病気)となった体験から、会食恐怖症を克服するための情報発信を行っている。
会食恐怖症は、幼少~学校生活での食事の強要がきっかけとなることが多いことから、「食べない子」の保護者・指導者向けのメンタルアプローチを提唱している。

山口健太著 「食べない子が変わる魔法の言葉」

山口健太

山口 健太
プロフィール

日本会食恐怖症克服支援協会 代表理事

山口健太

自らが会食恐怖症(人と一緒に食事をとることができない病気)となった体験から、会食恐怖症を克服するための情報発信を行っている。
会食恐怖症は、幼少~学校生活での食事の強要がきっかけとなることが多いことから、「食べない子」の保護者・指導者向けのメンタルアプローチを提唱している。

山口健太著 「食べない子が変わる魔法の言葉」

目次

 

No.1
会食恐怖症支援から、どうして食べない子のママのサポートに?

食べることを強要された学生時代

小浦:山口さんは、会食恐怖症克服協会の活動や、食べない子のママ向けのサポートをしててますが、どういうきっかけでスタートされたんですか?

山口:実は、僕自身が会食恐怖症の当事者だったんです。

元々そんなにガツガツ食べるタイプではなかったのですが、小・中学校はそんなに困ったり強要されることなく過ごせました。でも、高校生では、野球部で食トレという名目で「白米をいっぱい食べさせられる」みたいな指導があったんです。そこでたくさん食べられないことを指導者に怒られてしまい、それをきっかけに、人と一緒に食事をすると、「何か言われるんじゃないか」と不安を感じるようになり、避けるようになってしまいました。

大学に入ってから、気心が知れた食べることを強要されない友達との会食を少しずつ繰り返したり、心の捉え方(メンタルアプローチ)を学びながら試行錯誤して、不安を克服することができました。その後、心理学についても学びました。

自分自身が克服する際にどこにも助けてくれる人がいなかったことから、改めて自分の経験や心理学的なアプローチをお伝えしたいと思い、2017年から当事者支援を始めました。

小浦:それが会食恐怖症克服協会を立ち上げられたきっかけなのですね。食べてくれない子の保護者向けに取組まれるようになったのはどうしてなんですか?

山口:当事者支援をする中で、会食に恐怖を感じる方のお話をたくさん聞きました。何千人ものお話を聞いて行く中で、給食などで無理やり食べさせられたことがきっかけになっている方が多いことがわかってきたんです。それで、給食における指導や対応について発信を始めました。

そうしたら、お子さんがそういう状態になって悩んでるお母さんや、今そういう状況で苦しんでいる小学生から直接メッセージが届くようになったんです。お母さんたちも、お子さんにどう接してあげたらいいかわからなくて悩んでるんですよね。

それで、会食恐怖症のお子さんがいるお母さん向けの発信を始め、そこから偏食なども含んだ「食べない子」の対応に広がっていきました。

小浦:子どもが食べてくれないと、多くの場合、母親が責任を感じちゃいますよね。

山口:そうなんです。お子さんが食べてくれなくてすごく落ち込んだという栄養士の仕事をしているお母さんもいて、お母さんがが料理が得意かどうかとは関係なく、食べられない子もいるんです。

それに、お子さんが食べないと、お母さんが周りの人から責められるという状況もあるんです。周りの家族や保育園の先生から「やり方がダメ」みたいにいわれ、孤立してしまうこともあるみたいです。

食べ方にも子ども自身の個性があって、小食だから悪いとか食べられるものが少ないからその子は劣っているとかではないと思っています。それに、子どもの責任でもお母さんの責任でもありません。その個性を周りがどう見るか、どう接するかっていうとこが、本当に大切ですよね。

 

No.2
子どもが食べてくれないとき、どう接したらいいの?

小浦:山口さんがやっている食べない子のママ向けの講座では、どんなアプローチを学べるんですか?

山口:僕の場合、特にメンタルのところを重視しています。なので、講座では土台となるメンタルの部分からお伝えしています。まず、お子さんのメンタルでいうと、「調子がいい、楽しい、前向き」みたいな状態を先に作ってあげます。もし、偏食で悩まれているケースであれば、その後に調理の工夫を勧めるという順番になります。

さらに言うと、お子さんのメンタルだけじゃなくて、お母さん自身のメンタルっていうのがすごく大事です。なので、お母さん自身の相談に乗ることもありますね。家庭内の人間関係のことだったり、人生相談みたいになってるときもあります。

そんな風に、メンタルの部分から始めて、その後に食材や調理の工夫について提案したりしますね。

小浦:お子さんの食事のところで問題が噴出してるんだけど、ママの心の余裕がないから起こっていて、その余裕を失わせてる原因はもっと後ろにあって…ということですよね。

山口:そうなんです。だから僕は、『食べない子に対して1日1分ぐらいの気持ちで向き合う』っていうことをお勧めしてます。それぐらい余裕が大切なんです。

僕のところに相談に来るまでに、すでに色々頑張ってるパターンの方が多いんですよね。小さく切って混ぜてみたり、温度を変えて出してみたり。いろんな工夫をしても食べなくて、疲れててしまっていたりします。

僕はなるべくお母さんのやることを増やしたくないんです。食以外にもやる事っていっぱいあるし、お仕事してる人だっているし。なので、お母さんのゆとりが大切だから、1日1分ぐらいの軽い気持ちで向き合ってほしいなと思っているんです。

小浦:子どもにしてみても、食べる時の一つ一つに注目されているのって、食べづらいですよね。私も過去に食べさせようとしすぎて失敗した(泣かせた)のでよくわかります。

山口:食べづらいですね、それは。めちゃくちゃ食べづらいと思います。

あとやっぱ期待し過ぎると落ち込むので、期待し過ぎないってことも大切です。最近、『食べないに対するがっかりの公式』っていうのをお伝えしてます。
『食べてくれるだろうという期待ー実際食べてくれたかどうか=がっかり度』
なんですよね。『食べてくれるかどうか』って、調理の工夫とかで少しはコントロールできるけど、お子さんってその日によって食欲にムラがあるのが当たり前。大人でもそうだと思うんです。
なので、『食べてくれるかどうか』は100%コントロールできないけど、『食べてくれるだろうという期待』に関しては自分でコントロールできるものですよね。

小浦:これは分かりやすいですね!子どもが食べる量はコントロールできないけど、期待は自分でコントロールできるっていうのが。

山口:それを普段からいろんなとこで意識してもらうっていうのをやっていて、例えば勉強するかしないかとか、旦那さんに対する期待とかも含めて。

小浦:冷たい意味じゃなくて過剰な期待だったりとか。

山口:そうです。逆に言うと、信頼するってことなんです。未来を信じてる。「今この子がこういうふうに食べられなかったとしても、きっと元気に育つし、楽しい人生送ってくれるだろう」と信じる気持ちを持てば、そのときの過剰な期待って抑えられると思うんです。だから、信じてあげてほしい。その上で偏食などの対応が必要なら取り組みます。

小浦:期待もですし、心配もそうですね。心配し過ぎるっていうのは信じてないってことですよね。

山口:そう。信じるっていうのは、なかなか難しいとは思うんですけど。そんな考え方もあるんだよって、まずフレームワークだけでもお伝えするようにしています。

 

No.3
子ども用サプリが果たす役割とは?

小浦:お子さんが食べなくて心配されている状況のご家庭の状況で、うちのmogも含めて子供用の栄養補助食品やサプリメントは、どんな風にお役に立てていますか?

山口:やっぱり、メンタルの支えになる部分はすごく大きいと思いますね。

要は、栄養が心配だからとか、発達が心配だから『食べさせなければ!』って親が思うのは割と自然なことだと思うんです。だけど、それで過剰にプレッシャーをかけちゃったりとか、心配し過ぎてしまうと思うんです。そういった場面で、サプリメントみたいな栄養が手軽に補助できるものがあることで、楽になってくっていうのは大事なことだと思いますね。

僕自身も、そんなにサプリメントを推奨しているわけではなかったんです。偏食の本とか読んでも、サプリメントはなるべく使わないようにしましょうとかって書いてあったりしますよね。だけど、それもその人次第っていうか、食とかは特に個別対応が絶対大事です。

人っていろんなものを抱えてたり、いろんな課題に直面しながら生きてると思うんです。お子さんが心配で「もう本当につらい」っていう場合に、サプリメントはすごく役立てると思います。実際、必要だと思ったケースでは勧めていますよ。

サプリメントをあげることが心配なお母さんもいると思うんですよね。本当に体に入れて大丈夫なのかって。でもそれで楽になるのであれば、それはすごく効果的な方法の一つだと思います。

「食に対して迷った時は、楽しいが優先になってるかどうかに立ち返ってください」ってお伝えしてます。食のことを色々勉強すればするほど、栄養が取れてるかなとか、今日はちゃんとできたかなとか思ったりしますよね。でも、考えれば考えるほど分かんなくなったりするんです。そしたら、「これは楽しいになってるか?」というところに立ち返ってほしいんです。そうしたら絶対間違わないので。

小浦:最後に、お子さんが食べてくれてなくて悩んでるパパママへメッセージをいただけますか。

山口:食事は、「楽しい」ってことが本当に大事なんです。

子どもが楽しめてるかっていうのももちろん、パパママ自身もですよね。なるべく「食事や料理する時間を楽しむためにはどうすればいいかな?」って考えてほしいです。

あとは、パートナーが楽になるような関わり方も。それって別に料理を手伝うとかじゃなくて、声掛け一つでもいいし、ねぎらいの言葉一つでも全然違うと思うんです。そういった部分って夫婦の課題だと思うんですよね。パパが関心持つだけでも全然違うなと思ってます。パパが協力的だと、問題解決のスピードがめちゃくちゃ早いんです。そこはかなり大事ですよ。

悩める食べない子のママたちの駆け込み寺になっている山口さん。食べない子の対応には、「楽しさが大切」と力説されていました。

食べない子の対応に行き詰ってしまっているパパママは、ぜひ山口さんの著書「食べない子が変わる魔法の言葉」を読んでみてください。

山口健太著「食べない子が変わる魔法の言葉」

取材・文:小浦ゆきえ
文字起し:株式会社ラシサ

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資格を持つ健康食品アナリスト。

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